2008年09月26日

優勝を決めた一戦〜仙台オープンより第5戦

・仙台オープンより第5戦

第4戦を終わって無欲の4連勝。1敗が3人で、最終戦で対戦することになったS々木三段とは石数で+3しか違わないので、4石差負けだと逆転されてしまう。たとえ2石差負けでも、この時点でO清水さんのほうが石数は多かったので、どっちにしても勝たなければ優勝出来ないだろうという状況で、それまで無欲だった私が欲のかたまりとなってきた。

ここまできたら優勝したい〜〜〜〜〜っ!!!!!!

思えば4月の札幌定例会での優勝は、最終戦が終わってから優勝だと教えてもらうまでは全く意識していなかった。1月の浜松アリーナハンディ戦では、勝てば優勝とはいっても盤面では負けていた試合があったので完全な優勝とは言えない分だけ気持ちの高ぶりが抑えられていた部分があった。こうなってくると、昨年10月の川越順位戦で二段昇段を賭けて打った最終戦以来の緊張感MAX状態である。勝ち続けた者だけが体験することの出来るこの高揚感、これは何よりの財産であり、さらに強くなるための原動力なのだ。だからこそ、なおさらこの試合は取りたい大事なものとなるのである。S々木さんはいつも成績上位のほうで見かけるお名前だが、こういう試合はかえって相手が強ければ強いほど燃えるものなのかもしれない。


  A B C D E F G H
1++++++++
2++++++++
3++●+++++
4+++●●○++
5+++○○●++
6+++○++++
7++++++++
8++++++++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段

この試合はびん定石にするつもりだったが先に外されてしまった。しかし全く嫌だという気持ちは無く、これが相手の得意な進行であっても終盤まで勝負を持ち込むことが出来れば今日の調子では何とかなるだろうと思っていたのである。


  A B C D E F G H
1++++++++
2++●●○○++
3+○○○○○++
4++○○●●●+
5+++○○●++
6+++○○●++
7++++++++
8++++++++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段

ここで普段なら当たり前のようにE1とか打つのかもしれないが、今日の私は引っ張り人間だった。しっかりと考えた上で、気合でF1に打った。ゼブラではマイナス評価だが、多分またこの局面になることがあったらやはりF1に打つだろう。このF1は他の人達よりも1試合多く勝っているからこそ打てる勝利への道のりだと信じていた。


  A B C D E F G H
1++○●●●++
2++○○●●++
3+○○○○●++
4++○○●●●+
5+++○○●++
6+++○○●++
7++++++++
8++++++++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段

上図は白C1とつけられたところだが、こういう局面ではいつも取るか取らないかで悩まされる。B1と取ると白はG6だろうか、それともG5だろうか。かといって取らないでC5と打つと白G1で斜めが返らないのが嫌なところでもある。いくつかの進行を考えたが、結局私には読み切れないと判断し、ここはどちらを打ったほうが後悔しないだろうかと考えた。

思えばあれは15年位前のことだろうか。当時入って1年ちょっとの会社で冬のボーナスが支給される時のことだった。友達と2人でボーナスがいくらくらいあるだろうか?という話をしていた時に、まぁ手取り30万円くらいだろうから、もしそれ以上だったらその金額を全部有馬記念で使ってしまおうということになり、結果2万2千円で何か買わなければならないことになった。当時は競馬でどんなにお金を使っても5千円くらいが限度だったので、2万2千円となると大金である。それで、とにかくこれは負けても後悔しない馬券を買おうと考えた結果、自然にトウカイテイオーの単勝9.4倍を選び、おかげでこれが20万6800円になったのだった。あの最後の直線、ビワハヤヒデとの一騎打ちは見ていて本当に熱かった。。。。。

と、ちょっと話がそれたが、5月の安芸オープンでY野家さんに負けた1戦がここで頭をよぎり、あの時は確かこういう形で辺を取ったのが敗因だったんだよなぁ、ということで同じミスで負けるよりも違うミスで負けるほうが潔し!という結論に到達。ここで打ったC5は悪手で、やはりB1と取るのが正解だったようであるが、それはもう仕方ないことである。


  A B C D E F G H
1++○●●●++
2++○○●●++
3+○○○○○○+
4+○○●●○●+
5++○●○●++
6+++○●●++
7++++●+++
8++++++++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段

しかし、ここからお互い上辺を取るのが最善手だったのにそれを打たず、上図でもまだ黒B1と取ると次に黒G5の狙いが生じて面白そうではある。しかしこの時はそんな手は一切見えず、ただ黙って白C6なんていう手を打たせるわけにはいかないという心境だった。F3の白石を消せないので、もうこれは黒C6先着である。


  A B C D E F G H
1++○○○○○+
2++○○●○++
3+○○○○○○+
4+○○○●○●+
5●●○○●●++
6+●○○●●++
7++●●○+++
8++●●+○++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段

ここは白がF8と打ったところであるが、いつもの自分であればこの局面では黒の手が少ないので深く考えずにF7と打ってしまうところ。しかしここはじっくりと考え、黒E8と打った。白B8は予想通りで、ここで黒A3として相手に手を渡す(下図)。


  A B C D E F G H
1++○○○○○+
2++○○●○++
3●○○○○○○+
4+●○○●○●+
5●●●○●●++
6+●○●●●++
7++○●●+++
8+○○○○○++

黒 田中(二段)
白 S々木三段 白番

黒E8の目的は、白に下辺を取らせることで白が右辺に手をつける時に攻めづらくなることである。私の予想はここで白H4であった。そうなったら黒A2から上辺を攻めていくつもりだったのだが、しかしS々木さんはH4には打ってこなかった。何とビックリ白H3である。この時はどうしてこんな手を打ってくるのか不思議だった。ところが私の応手黒H5が悪手で、白G2と打たれて下図。


  A B C D E F G H
1++○○○○○+
2++○○●○○+
3●○○○○○○○
4+●○○○○●+
5●●●○●○+●
6+●○●○●++
7++○○●+++
8+○○○○○++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段 

なんと!斜めのラインがことごとく通されてしまっているではないか!!上図で黒は4箇所しか打てる場所がなく、しかもB2とH2は論外なので、とりあえずG5と打ったものの次の白F7がまた好手(下図)。


  A B C D E F G H
1++○○○○○+
2++○○●○○+
3●○○○○○○○
4+●○○○○●+
5●●●○●○●●
6+●○●○○++
7++○○○○++
8+○○○○○++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段 

もうこうなると次の白A6が見えているだけに、ここでG6と打ってA2への種石を作るか、それともG7と打って次にB2の通しを敢行するかの選択である。ここは直感を信じてG7のほうを選んで下図。


  A B C D E F G H
1++○○○○○+
2++○○●○○+
3●○○○○○○○
4+●○○○○●+
5●●●○●○●●
6+●○●○●++
7++○○○○●+
8+○○○○○++

黒 田中(二段) 
白 S々木三段 白番

ところがここで思わぬことが起こった。S々木さんも次に黒がB2を打とうとしているのを感じたのだろうか、白A4と打ってきたのである。これで黒A6と打ち、右下は黒が全く手をつけられない状態だったのがG6に打てるようになったのである。このA4が白の敗着となった。


  A B C D E F G H
1 ○○○○○○+
2+○●●●○○+
3●○●●○○○○
4○○●●●○○○
5●○●○●●○●
6●○○●●●●+
7+○○○○○●+
8+○○○○○++

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段 

そして上図は黒のラインを白B1と切ってきたところ。よく盤面を見るとA1のマスが光っているように見えないだろうか?黒A1白A2で2列が全部白くなって・・・・おお!連打だ!!
劣勢で抑えられていた感情がここで一気にあふれ出してきた。こうなったらあとは優勝に向かって一直線に突き進むのみ!!!!


  A B C D E F G H
1●●●●●●●●
2○○○○○○●●
3○○○●○●●●
4○○●○●●○●
5○○●○○●○●
6○○○●●○●+
7○○○○○○○+
8+○○○○○+○

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段 

ここでまだ残り時間が3分ちょっとあったので冷静(?)にカウンティング。25、26、25、24、23、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33・・・・・足りたぁ〜〜〜!!!!!!!!!!
H6と打つ手に力がこもる。


  A B C D E F G H
1●●●●●●●●
2○○○○○○●●
3○○○○○●●●
4○○●○○●○●
5○○●○○○●●
6○○○●●○●●
7○○○○○●●○
8+○○○○○●○

黒 田中(二段) 黒番
白 S々木三段 

優勝を決める最後の一手は、何とたくさんの石を返すことが出来るのだろう!石を返すことがこんなに楽しいことだったなんて今まで気がつかなかった。42−22で勝利して優勝決定!

posted by たなか@とうかい at 22:32| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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